声優歌手、國府田マリ子の歌のお話なんだけど、今回特に取り上げるのは「雨のちスペシャル」と「ピンクのワニ」。どっちも少し前の歌だけど。
　これらの歌で國府田マリ子がすごいのは、ズバリ「悲壮感」。これほど悲壮感に満ち溢れた歌い方をする人は、あまり居ない。ほんと凄い。この人以外が歌ったら絶対こういう歌にはならなかった。
　とか誉めている割に｢誉める系｣でないのは何故かというと、悲壮感出しゃいいってもんか？ということもあるから。

　『雨のちスペシャル』は、晴れるって信じてたのに雨が降っちゃって、という場面の歌だけど、なにも雨降っちゃったくらいでそこまで悲壮にならなくても・・・とか思わないでもない。悲壮感に満ちているからこそあの歌はメチャメチャ盛り上がるのは確かだし、好きな歌なんで貶す気はないんですけどね。
　『ピンクのワニ』はもっと考えちゃう。
　一人称の歌詞で、主人公は女の子のことを想い続けるワニ。正確な歌詞は覚えてないけど、「君が泣いたら僕が涙を拭いてあげるよ。僕濡れてるけど」みたいな意味の歌詞があって、「ぼくぬれてるけど」のところがものすんごく悲壮感湛えて歌い上げてる。
　でも普通はこれって笑うところなんでは？　「君が悲しい時は僕が涙を拭いてあげる。あ、でも僕ワニだから濡れてるや。あはは」みたいな、ちょっと哀しいけど苦笑、くらいの。
　それが、叫び出しそうなくらいの悲壮感で一杯の歌になっちゃってのは、うーむ。國府田マリ子の才能なのか、編曲者の演出なのか。
　それでいいのかどうかはちょっと考えてしまう。

『雨のちスペシャル』
細かいデータは知らない
ちょっと前の「みんなのうた」に使われてた
『ピンクのワニ』
これも細かいデータは知らない
ラジオ大阪10周年キャンペーンソングのひとつ